51%の真実

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小池劇場のゆくえ4 ~ハネムーン期間は終わった~

※これは、以下のエントリーの続きになります。
 10/16の「
小池劇場は何処へ行く ~豊洲問題と五輪ボート会場~


 小池都知事が誕生してから3か月が過ぎ、100日と言われるハネムーン期間がそろそろ期限を迎えようとしている。この間の小池都知事の仕事ぶりは、10/31に放送された報道ステーションの世論調査で85%の人が評価すると答えているように、ほとんどの人が高く評価していると言っていいだろう。

(1)「
「小池知事を評価」85%・背景に微妙な距離」(JCC 最新のテレビ情報)
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10/31 22:08 テレビ朝日 【報道ステーション】
<前略>「報道ステーション」の世論調査では「小池知事の仕事ぶりを評価する」85%。<後略>
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 小池都知事の非凡な能力は「風を読む力」と「パフォーマンス力」だろうか。その能力で彼女が都政運営を思い通りに進めるために、小池劇場のテーマとして選んだのが、「豊洲移転」と「五輪会場」と「自民党との闘い」の3つである。それではこの3つの問題に対する対応は、小池氏の思惑通りに進んでいるのだろうか? 最新のニュース記事から考えてみたい。

 まず最初に、就任早々都民ばかりか国民の心を鷲掴みにすることに成功した「豊洲移転」問題であるが、当初小池氏は「一旦立ち止まって」と言っていたように、1月の水質検査の結果が問題ないと確認できたら、数か月遅れで移転を再開させるつもりでいたのだろう。しかし「盛り土」問題をきっかけに、次々と隠れていた大きな問題が明るみになった為、思った以上に難しい判断をしなければならなくなり、落としどころに悩むことになってしまった。

 盛り土の責任問題は、これからどこまで石原元都知事他の当時のTOPの責任まで切り込めるかを慎重に考えているところだと思うが、難しいのは来年早々に決断しなければならない移転の判断だ。移転するにしてもここまで大きくなってしまった豊洲の安全性に対する信頼回復は非常に困難だし、中止するにしても市場関係者への補償金や既に多額のお金をかけて出来上がっている豊洲市場をどうするのかなど問題は山積みだ。しかもこの判断を間違えれば、追い風が一気に向かい風に変わりかねない。

(2)「
豊洲「盛り土」8人処分で終わり? 石原元知事に関する質問に小池知事は... 」(JASTニュース 2016/11/1)
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  豊洲新市場で盛り土がされていなかった問題で、東京都の小池百合子知事は臨時会見で、当時の都の幹部8人が責任者(注1)だとして、厳正な処分をする考えを示した。<中略>
   幹部らが都議会で盛り土をしているとウソを言っていたことには、「事実と違う説明は、言語道断というべき」と怒りを露わにした。そのうえで、小池知事は、8人について責任の所在を明確にするとして、「懲戒処分の手続きを速やかに進めるよう指示した。厳正に対処したい」と述べた。
   石原元知事についての質問が臨時会見で出ると、小池知事は、「書面でお答えいただいたが、『思い出せない』『記憶にない』とほぼノー回答だった。今後は、会うか書面かを引き続き検討したい」と答えた。
   なお、築地市場からの移転については、17年1月半ばの地下水モニタリング結果などを見るとしたうえで、「延期をいつまでするかは、いくつかのパターンを精査している。ロードマップは近々報告したい」とした。
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(注1) 盛り土問題の責任者とされた都幹部 東京新聞 2016112日朝刊

【市場長】

岡田 至

(退職)

中西 充

(現職)副知事

【管理部長】

塩見 清仁

(現職)五輪・パラリンピック準備局長

【新市場整備局長】

宮良 真

(退職)

【基盤整備担当部長】

臼田 仁

(退職)

加藤 直宣

建設局道路計画担当部長

【施設整備担当部長】

砂川 俊雄

(退職)

久保田 浩二

財務局建築保全部長




 次に、五輪ボート会場を代表とした「五輪会場」変更問題だが、こちらはIOCバッハ会長の老獪さに圧され、4者協議へ戦場が移りさらに協議状況は非公開になってしまった。

 小池都知事は当初、自分が主導して決着させられると考えていたはずだが、見事に思惑が外れてしまい、どうしたらきれいに後始末をつけられるか非常に頭を悩ませているところだと察する。決して長沼を当て馬にしようと考えていたとは思わない。自分の策に溺れてしまっただけだ。

 振り回されてしまった人たちを納得させる結果が出せなければ、これもまた追い風が一気に向かい風に変わりかねない。しかし全ての人を納得させるなど所詮不可能だ・・・、自業自得なのだが。どう収めるのか小池都知事の政治家としての手腕と能力が問われている。私は非常に興味深く、推移を見守りたいと思っているところだ。

(3)「
「復興五輪」狂騒の1カ月 「長沼は当て馬」不信感も」(朝日新聞 2016/11/2)
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 東京五輪ボート・カヌー会場の見直しで、「復興五輪はパワフルなメッセージ」と語った小池百合子・東京都知事。しかし1日、国際オリンピック委員会(IOC)などとの4者協議に示されたのは、海の森水上競技場(東京)と宮城県長沼ボート場の2カ所を併存させる案だった。「宮城開催」の実現が遠のいた現実をかみ締める関係者――。この1カ月の狂騒に振り回された地元の思いも複雑だ。<中略>
■地元「振り出しに戻った」
 「あれはただのパフォーマンスだったのか」<中略>
県ボート協会の五野井敏夫会長は「長沼は海の森を選ぶための当て馬にされている感じ。選ばれる確率は限りなく低いだろう」と不信感をあらわにする。<後略>
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 自民党との闘いについては、せっかく二階幹事長が用意してくれた手打ちの機会をあっさりと捨ててしまった。7人の侍は取りあえず10/30の除名は延期となったが、これが吉と出るのか凶と出るのか今のところは予測がつかない。

 都民の期待を保ち続けるには、自民党との対決姿勢を見せ続けることが必要と判断したのだろう。しかし小池都知事の様に意志の強い人は良いだろうが、7人の侍はどこまで耐えられるだろうか。

 来年6月末頃に予定される東京都議会議員選挙を睨んだ小池政治塾(希望の塾)が10/30に開塾したが、これが本当に小池新党に繋がるのかは分からない。少なくとも現時点では自民党を牽制し、都政運営を優位に進めるためのパフォーマンスの域を出ていないと感じる。小池氏にとってはお金も集まるし、将来どのようにも使える便利な切り札だが、7人の侍や国民が小池氏の本気度に疑いの目を向け始めたら、これもまた一気に逆風となりかねない。

(4)「
小池政治塾に2900人 開塾式「各自がプレーヤーに」」(朝日新聞 2016/10/30)
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  小池百合子・東京都知事が塾長を務める政治塾「希望の塾」が30日、都内で開塾式を開いた。事務局によると、約4800人から応募があり、受講料を支払うなどした約2900人が塾生として登録された。<中略>
 塾については「小池氏による新党結成の動きでは」との臆測もある。今後、月1回のペースで来年3月まで計5回の講座を開き、有識者の講演や政策に関する議論などが予定されている。
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 以上のように、ここまでの小池劇場は決して思惑通りに進んでいるわけではない。取りあえず高い支持は保っているが、とても儚く脆いもので、これからもずっと綱渡り状態が続いていくと思われる。「11月は重要な月になる」と本人が言っているので、これからの舵取りが厳しく結果次第で追い風が逆風に変わることを、小池都知事はよく理解していると思う。

 広げた大風呂敷をどうきれいに畳んで見せてくれるのか? 小池劇場など気分が悪くなるものでしかないが、ついつい結末が気になってしまうのである。自分もまた典型的な日本人気質だなぁと改めて気づかされる。

 しかし自分だったらこんな緊張を強いられる状況にはとても耐えられないと思う。小池都知事は非常に肝が据わっており、人並み外れたバイタリティを備えていると感心させられる・・・、なんてね。



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Category: 政治
Published on: Thu,  03 2016 00:00
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  •  小池、ゲス石原への調査継続の意向。石原の提案が、盛り土の計画変更のきっかけに
  • 頑張ろう、東日本&ニッポン!安心と希望を抱ける1年に。o(^-^)o  頑張ろう、熊本&大分!o(^-^)o よろしければ、1日1回、2つのランキングの応援クリックをしてくださいませ。m(__)m    【*1、*2などの関連記事は、記事の最後にあるMoreの部分にあります。】 小池都知事は1日、豊洲市場の建築物の下に盛り土が行なわれなかった件について...
  • 2016.11.05 (Sat) 03:47 | 日本がアブナイ!