51%の真実

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Googleが「ホロコースト否定サイト」の上位表示を変更するらしい

 以下の記事にあるように、Googleが「ホロコースト否定サイト」の上位表示を変更するらしい。まずは記事を読んでみて頂きたい。

(1)「Google「ホロコースト」を検索すると「ホロコースト否定サイト」の上位表示を変更へ」(YAHOO!JAPANニュース 2017/1/2)(著者:佐藤仁/情報通信総合研究所 副主任研究員)
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<前略>
 Googleで「ホロコースト」を検索すると「ホロコースト否定」の記事が上位に表示されていることに対して、2016年12月にイギリスにGuardianなど主要なメディアがいっせいに問題提起を始めた。
たしかに「did the Holocaust happen・・」と英語でGoogleで検索すると、トップに表示されるのが「Top 10 reasons why the holocaust didn't happen(ホロコーストは発生していなかった10の理由)というサイトで、次いで「ホロコースト否定を説明するWikipedia」「ホロコーストなんてでっち上げ」と明らかにホロコースト否定のサイトが続いていた。
<中略>
 あまりにも多くのメディアが取り上げたことから、Googleも2016年12月20日、検索のアルゴリズムを見直すことを明らかにした。「信頼できない情報」を検索上位に表示しないようにし、「高品質で信頼性の高い情報」を上位に表示していくとのことだ。
<中略>
 Googleで検索すると上位に表示されたサイトにしかアクセスしないことがほとんどなので、多くの人が「ホロコースト」を検索すると「ホロコーストなんてなかった」というサイトばかりを見てしまい、「ホロコーストなんてなかったんだ」と思い込んでしまうかもしれない。そしてGoogleで「ホロコースト否定」が上位に表示されていたのも、それらのサイトが検索結果で上位に表示されるためのSEO対策(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)をしっかりとしていたこともあるが、世界中の多くの人が、「ホロコースト」という単語を検索して「ホロコースト否定」のサイトにアクセスしていたからだろう。
<後略>
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 インターネットやSNSの重大な問題として、如何にも本当らしい”嘘の情報”が”本当の情報”よりも多く氾濫し、検索で上位に表示されたり、タイムラインを埋め尽くしたりして、目につきやすいケースが多いということがある。

 先日エントリーした「DeNAのキュレーション問題に思う」で取り上げたキュレーションサイトも、”内容についての正確性を担保せず、不正確な内容の情報を公開していた”ことで、根本的に同じ問題を孕んでいる。

 そしてこの問題の根底には、サービスを提供している企業が、”プラットフォームで場を提供しているだけ”という理由で、その中で扱われるコンテンツの信憑性にはタッチしないというスタンスがあった。

 コンテンツにはタッチしない(影響を与えない)というスタンスは、これまでは”言論の自由を守る”という一見正しい論理で正当化されてきた。

 しかし企業側の本音は、コンテンツの信憑性にタッチするということは、コストがかかる上に訴訟などのリスクも高まるという、利益至上主義のビジネス論理と相反するものであることが一番の理由ではなかっただろうか?

 しかし、これだけインターネットやその上で提供されるサービスが、生活と切り離せないインフラになって現実の世界に大きな影響を及ぼす存在になった今、そんな身勝手な論理は通らない。

 社会倫理に照らして正しいと思うことを自ら行い、人々を正しい方向に導く責任があるのだ。いわゆる”企業の社会的責任”(CSR=コーポレート ソーシャル レスポンシビリティ)というやつだ。

 今回のGoogleの取り組みは正しい判断だと思う。ただしこれが行きすぎたり、Googleや特定の団体に都合の良い恣意的な操作が行われることが無いように、利用者自身も正しい情報を見極める力を高め、Googleに目を光らせておく必要がある。


 なお、正しい情報を見極めるにあたり、以下の”処理流暢性”という心理についても知っておくことは重要だと思う。

(2)「 「処理流暢性」ってなに?→「わかりやすい=真実」にみえてしまう心理です。【視覚過敏対応版】 」(togetterまとめ 2016/9/12)
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<前略>
処理流暢性は私達の想像以上に様々な影響を与えているようです。
例えば,同じ文章・主張でも,
 ●フォントが読み易い
 ●文字と背景のコントラストがはっきりしていて見易い
 ●使われている単語/構文が簡単
 ●似た/関連した話・内容を以前に/事前に見聞きした事がある
と,人は,その文章・主張の内容の「真実性が高い」,書いた人は「頭が良い」,と判断してしまうという研究結果が出ているのです。処理流暢性が高いと無意識に判断まで好意的になってしまう訳です。
<後略>
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 (1)と(2)の記事で黒太字にした部分が、”嘘の情報”をインターネト上にはびこらせている一因であり、「処理流暢性」(「わかりやすい=真実」にみえてしまう心理)により、自分もそれに加担してしまっている可能性があるのだ。

 インターネットで世の中は非常に便利になったけれども、それを正しく使いこなせなければ、非常に危険なツールであることを我々は肝に銘じて、常に表示された情報が正しいのか疑ってかかるくらいの慎重さが求められる。



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Category: テレビっ子&ネット民
Published on: Tue,  03 2017 00:00
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