51%の真実

選挙

2017年2回目の解散総選挙予測 ~民進党は内輪もめしてる場合じゃない!~

※ 1/9(月)に「2017年最初(で最後?)の解散総選挙予測」をエントリーして、”2017年の解散の確率はほとんどない”と言ってから、まだ1カ月も経っておらず非常にお恥ずかしい限りだが、少しだけ予測を変更しようと思う。

 私は、安倍首相の最優先課題は、憲法改正(それも緊急事態条項を盛り込むこと)の達成だと考えている。その次が長期政権(少なくとも2020年の東京五輪を首相として迎えること)の達成だと思う。

 したがって、解散して改憲勢力2/3以上を失う可能性が少しでも懸念される場合は解散を見送り、任期満了(近く)までずるずると解散できなくなる可能性が高いと予測している。しかし逆に言うと、改憲勢力2/3以上を確保できる可能性が示されそれに自信があれば、迷わず解散すると思う。

 前置きはここまでにして本題に入るが、まず最初に今後の重要なマイルストーンをアップデートしておきたい。

●今後の重要なマイルストーン

 (1) 2017年 1月20日  通常国会召集(済み)
 (2) 2017年 4月下旬  衆院小選挙区の区割り変更勧告
 (3) 2017年 6月18日  通常国会閉会(延長があっても数日だろう)
    ※3月末:2017年度予算成立/4月~6月:生前退位と区割り法案(6月公布、7月施行)が成立、共謀罪を強行採決、など
 (4) 2017年 7月2日   東京都議会議員選挙投開票日
 (5) 2017年9月下旬   臨時国会召集
    ※通常国会閉会から臨時国会召集まで約3カ月の空白期間あり
 (6) 2017年12月下旬  臨時国会閉会
 (7) 2018年 4月8日   日銀総裁任期
 (8) 2018年 9月      自民党総裁任期
 (9) 2018年12月     衆院任期満了


 こうやってスケジュールを眺めてみると、憲法改正の為にできるだけ国会開催日を減らさずに2017年に解散総選挙を行うには、6月下旬から9月中旬の約3カ月をうまく利用するのが最適解のように思える。

 しかし本当にそんなことが可能だろうか? そして、そんな本来無理筋の日程で解散するメリットがあるだろうか?

 1/9(月)の予測で、”今年解散があるとしたら、案2の11月から12月のどこかだと思う”としたが、日程については実はあまり真剣に検証しておらず、単純に解散できるタイミングは臨時国会の終盤しかないかなと思って書いていた。

 今回真剣に検証してみて、国会開催日を減らしてしまう11月から12月での解散は絶対に無いなという思いを強くした。その代わりとして、表1の案1に示した8月解散ならうまく運べば解散できるかもしれない、安倍首相の思惑にぴったりな解散日程だなぁと思い始めた。


【表1】解散総選挙の可能性                                                                                  2017/2/6

確率

解散日

公示日

投開票日

過程(必要条件)

解散理由

デメリット

ネガティブサプライズ

1

30%

2017/8月下旬

2017/9

2017/9

臨時国会召集

(支持率維持)

(改憲2/3確保可)

トランプドクトリン?

安倍ドクトリン?

改憲2/3確保

できないリスク

支持率悪化リスク

経済悪化/PKO危機

トランプ危機

2

10%

2018/11-12?

2018/12?

2018/12?

臨時国会召集

改憲参院否決

(改憲劇場化?)

改憲?

(安倍首相信任?

改憲2/3確保不可?

支持率悪化リスク

経済悪化/PKO危機

トランプ危機

3

60%

任期満了

2018/12

2018/12

(総裁任期延長?)

臨時国会召集

改憲成立

-

改憲引換で安倍退陣

支持率悪化リスク

経済悪化/PKO危機

トランプ危機

 

【表2】解散総選挙を実施した場合に、改憲勢力2/3以上を確保できる期間のシミュレーション                                              2017/2/6

 

 

以前

2016

2017

2018

2019

2020

以後

 

自民総裁任期

    ----

---------------

---------------

-------9/30    (再

選?)----------

---------------

21/9/30

 

 

<<安倍首相が改憲発議可能>>  ←再選できない場合

国会残り350440日(注1

参議院

23

‘13/7/21

---------------

---------------

---------------

-------7/28

 

 

改憲勢力2/3未満>>

 

 

 

 

 

24

 

7/10----

---------------

---------------

---------------

---------------

22/7/24

 

     <<<<<<<<<<<< 改憲勢力2/3以上確保 >>>>>>>>>>>

 

 

25

 

 

 

 

7/??----

---------------

-------

 

 

※多分確保できないだろう→

     << 改憲勢力2/3以上確保できるか?    >>続く 

衆議院

48回(案1

 

 

            9--

---------------

---------------

---------------

‘21/9

 

 

<<<<<<<<<<<<<< 改憲勢力2/3以上確保(?) >>>>>>>>>>>>>>>

178月解散

成功(50%)

<<<<<<<<  衆参ともに改憲勢力2/3以上確保  >>>>>>>> 7/??

国会残り550610日(注2

失敗(50%)

<< 衆参とも2/3以上確保 >

国会残り150

48回(案2

 

 

 

12--

---------------

---------------

‘22/12

 

 

 

<<<<<<<< 改憲勢力2/3以上確保(?) >>>>>>>>

1811月解散

成功(1%)

<<<<<<<< <<<<<<<<<<<<  衆参ともに改憲勢力2/3以上確保  >続く

国会残り1200日程度(注4

失敗(99%)

<<<<< 衆参ともに憲勢力2/3以上確保 >>>>>>11

国会残り370430日(注3

48回(案3

14/12/14

---------------

---------------

-------------12/??

 

 

 

<<<<<<<<<<<<< 改憲勢力2/3以上確保 >>>>>>>>>>>>

 

 

 

任期満了

成功(0%)

<<<<<<<< <<<<<<<<<<<<  衆参ともに改憲勢力2/3以上確保  >続く 

国会残り1200日程度(注4

失敗(100%)

<<<<<< 衆参ともに憲勢力2/3以上確保 >>>>>>>12

国会残り400460日(基準)

(基準)通常国会150日、臨時国会50日、延長30日で最大230/年と仮定(※ただし、2017/2/6時点で既に消費した17日を含む)

(注1)(基準)に加えて、20189月の自民党総裁選までに、できるだけ審議時間を確保する為、通常国会を60日延長すると仮定

(注2)(基準)に加えて、2019年は7月に参院選を控えるため、通常国会を延長せず150日で閉会すると仮定

(注3)(基準)に加えて、2018年は11月に解散するため、臨時国会が30日少なくなると仮定

(注4)任期満了で改憲勢力2/3以上確保できるなら、20197月の参院選でも確保できると仮定



 案1は、1/9(月)予測の案2を8月に前倒ししたものになる。ではどうして8月ならば安倍首相の思惑にぴったりで、また解散の確率(可能性)が上がるのか?

 理由の1つ目は、国会開催日をほとんど減らさない日程であることだ。憲法改正実現の為には、極力国会審議日数を多く取れるようにしたいはずだ。

 2つ目は内閣支持率が高い状況をギリギリ保てる可能性が高いことだ。昨年末から今年中旬の海外遊説の効果か、内閣の支持率が予想に反して再上昇している。しかし私は希望も込みで今が内閣支持率のピークで、今年後半からは徐々に下がっていくだろうと考えている。従って、安倍首相は内閣支持率を高いままに保ち、改憲勢力2/3以上を確保できるようにあらゆる策を弄してくるに違いない。

 例えば、通常国会閉会とともに、海外遊説を組み込み国民に外交力の高さをアピールするだろう。そしてこれは妄想だが、ロシアかアメリカと思いもよらないサプライズを打ち上げてくるだろう。北方領土や日ロ平和条約はかなり難しいので、多分トランプ大統領と安全保障や通商条約などで、”新しい判断”をぶち上げ国民に信を問おうとするのではないかと妄想している。

 3つ目は民進党が分裂含みでガタガタし始めていることだ。これ幸いと安倍自民党は、民進党の分裂を誘発する策をぶつけてくるだろう。そしてその為には小池都知事も利用するに違いない。また、蓮舫代表の”二重国籍”問題もとことん突いてくる可能性がある。民進党がガタガタして野党共闘が空中分解してしまえば、改憲勢力2/3以上を確保できる可能性は飛躍的に高まるのだ。

 4つ目は、確実に改憲勢力2/3以上を確保できるなら、表2にあるように憲法改正の審議にかける時間を通常国会1回分(150日程度)延ばせることだ。これは意外と大きなメリットになる。

 5つ目は、ここで衆院選に圧勝できれば、2018年 9月の自民党総裁選でも優位に立ち、3期目の総裁の座が大きく近づくだろうと思われることだ。

 以上の理由から、私は案1の8月解散の可能性が高まったと判断し、現時点での確率を30%と予測した。 


 案2と案3は1/9(月)予測の案3と案4そのものだ。案2と案3には、実は重大な欠陥(不確定要素)がある。それは、2018年9月の自民党総裁任期だ。安倍首相が続投できなければ、安倍首相の思惑(野望)は全てが水の泡になってしまう。

 それでも案3の任期満了については、自民党全体の思惑(野望)とみんなの利害を一致させることにより、達成可能という気がしている。従って現時点での確率を60%と一番高く予測している。案2については実現は困難な気がしているので、取りあえず10%と予測した。しかし2018年9月の自民党総裁任期時の安倍内閣の支持率によっては、首相を変えて衆院選に臨む方が得策という判断になる可能性もあり、案2と案3はまったく予想が変わることもあり得るので、現時点では話半分で見てもらった方が良いかもしれない。


 最後に、今回恥をしのんで2回目の予測をエントリーすることにしたのは、”民進党は内輪もめをしている場合ではない”ということを、強く進言したかったからだ。

 民進党は一致団結して野党共闘を進め、安倍首相に解散を断念させなければならない。ただし、蓮舫代表の”二重国籍”問題で、致命的な爆弾を自民党に握られていないかについては早急に調査を進め、もし致命傷になると判断できたなら、今国会中であってもできるだけ早い段階で党首交代などの手当てをするべきだと思う。

 今、日本は戦後に苦労して築いてきた大切なものを失う危機に晒されている。そしてその流れを加速させてしまった一因は、旧民主党政権の愚かな政権運営にある。民進党議員にはそのことをもう一度思い出して、今何を成すべきかよく考えて欲しいと願っている。





公開履歴
2017/2/6 00:00 初回公開
2017/3/14 21:00 公開日付を変更して再度新着として公開、その後2017/2/6 00:00に公開日付を戻して公開し直した。



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12年ぶりの8月解散案とは

前回の酉年だった2005年は郵政民営化問題で通常国会が都議選後の8月まで続きました。亀井氏や綿貫氏ら郵政族議員が反対票を投じ郵政民営化が否決されたから当時の小泉首相は8月17日に衆院を解散しました。

岐阜県中津川市が2005年2月13日に長野県木曽郡山口村を編入合併したため岐阜県中津川市山口町は合併日に長野4区から岐阜5区への区割り変更が施行(所属県変更に伴う。同時に比例も北信越から東海へ変更)されてから初の衆院選でした。

9月11日の第44回衆院選は郵政民営化を公約した自民党が圧勝しました。

第48回衆院選は2017年9月下旬に臨時国会を冒頭解散し茨城県知事選や神戸市長選と同じ10月22日投開票を想定しましたが、
8月に解散し9月10日に投開票は予想外でした。
8月27日の横浜市長選から2週間後とはいえ。

投票日が2017年11月になれば年明けに池田生誕90年祭(創価学会の池田氏は1928年1月2日生まれ)を予定している公明党の反対が必死だから年内投票は10月までにせざるを得なくなりますし、それで9月投票が思い付いたのは意外です
#167[2017/02/06 00:40]  山田  URL  [Edit]

Re: 12年ぶりの8月解散案とは

山田さん、おはようございます。

8月27日は横浜市長選でしたか。知らなかった・・・。
表1の確率は、定量的なものではなく定性的なものなので数値に厳密な意味は無いですが、感覚的にどのくらい実現性が高いと思っているのかを示しているつもりです。実現性はまだまだ低いが、2017年に出来るのはここしかなく(?)、ここを逃せば当初の予定通り2017年は解散は無いと思っています。

2/10の日米首脳会談の内容によっては長期金利が急上昇し、つられて為替や株式市場が大混乱に陥る可能性もあり、そしたら8月解散なんか一発で吹っ飛んでしまうかもしれません。

民進党は政党支持率も上がらず都議会も風前の灯で、生き残るために小池都知事に縋りつこうと足掻いているのだと思いますが、見苦しいことはせず現状をしっかりと見極め、地道な努力を続けてもらいたいと考えています。多分、安倍首相の政権運営もいよいよ化けの皮が剥がされ、逆風に晒されて現状の天下も長く続かないと思っています。地道に努力しながらもう少し我慢すれば、きっと今年中には風向きが変わってくるはず???
#168[2017/02/06 06:30]  B4  URL 

2018年1月2日に池田生誕90年祭

公明党の母体の創価学会は2018年1月2日に池田生誕90年祭が予定されています。

創価学会は2017年9月からは池田生誕90年祭に命を懸けなければならず、公明党は2017年秋~12月の衆院解散に反対必死です。

おまけに自民党も減員6県の候補者調整に手間がかかります。

ということは、やっぱり任期満了まで解散しないまま
第48回衆院選は
2018年11月27日公示、
2018年12月9日投開票
になる可能性が高いです
#260[2017/03/15 05:32]  山田  URL  [Edit]














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