51%の真実

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なぜアッキードではなくアベンドスキャンダルなのか? ~森友学園問題の本質~

 先日のエントリー「キャズムを超えた森友学園問題、最終目標はアベンドスキャンダルだ!」の中で書いたように、””世間ではこの問題を”アッキード事件”と呼ぶ人たちがいるが、私はどうも音の響きなどであんまり気に入っていない。””という理由で”アベンドスキャンダル”を私は使っている。

 ”音の響きなど”と書いたが、もっと具体的には”アッキード事件”だと、昭恵夫人と森友学園の関係だけがクローズアップされ、もっと重要で本質的な問題がぼやけてしまうのではないかと、漠然とではあるが危惧していたのだ。

 欧米メディアが”森友学園問題”をどのように取り扱っているかに関する、(1)の記事を読んでいてそのことが明確に解り、もやもやしていたものがクリアーになった気がする。

(1)「極右と安倍首相の親密関係こそ問題の本質だ 森友学園問題を欧米メディアはどう報じたか」(東洋経済 OMLINE | 小林 恭子 :ジャーナリスト 2017/3/4)
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 連日のように日本で報道されている学校法人森友学園の国有地格安払い下げ問題。欧米メディアも2月末から報道を開始している。「安倍政権を揺るがす最悪のスキャンダル」と位置づける新聞もあるほどだ。
 影を落とすのは森友学園が運営する塚本幼稚園の愛国的教育方針だ。憲法改正を目指すタカ派と評される安倍晋三首相と一定の共通点があるのではないかとの懸念が表明されている。
<中略>
 安倍氏は支持率が60%を超え、与党自民党内部や最大野党民進党からも大きな挑戦を受けていないが、このスキャンダルで「衆議院解散と総選挙の時期を遅らせる可能性もある」と支局長は結論付けている。
 一方、ロイターは3月2日付記事で、通常であれば安倍首相は第3期目実現も夢ではない状態にある、という。ただし、今回のスキャンダルで安倍首相にも「弱点がある」ことが判明した。スキャンダルを乗り越えられるのかどうか、「評論家たちの意見は分かれている」。
<中略>
■極右勢力との親密な関係を問題視
 多くの報道で共通しているのは、極右勢力と現政権との関わりを問題視し、そこに問題の本質があると指摘していることだ。
 安倍首相は参議院予算委員会における論戦がこの問題に終始していることに辟易とした表情をみせ、早期の幕引きを期待しているようだ。しかし、民進党、日本共産党などの野党にとっては追及の手を緩める理由がないだろう。日替わりで新事実が判明するこのスキャンダルの行方を欧米主要メディアは引き続き注視していくことだろう。
(※文章中のリンクは、引用にあたり外してあります。)
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 そう、”アベンドスキャンダル”の方がより安倍首相(もしくは安倍夫妻)にスポットがあたり、極右と安倍首相の親密な関係や安倍夫妻の根底にある極右思想という問題の本質に迫れると感じていたのだ。

 ”アッキード事件”は非常にキャッチーであるとは思っていたが、どうしても問題の本質を”矮小化”してしまう危険性を感じてしまう。

 まあ、テレビでこんなに取り扱いが大きくなったら、もうそれを心配する必要は無いかもしれないが。(そこのところは、マスメディアの腕の見せ所なので、安倍応援団の狡猾な罠に嵌ることのないようにお願いしたい。)

 ちょっと脱線してしまうが、”このスキャンダルで「衆議院解散と総選挙の時期を遅らせる可能性もある」”の部分にも触れて置きたい。

 先月の頭に「2017年2回目の解散総選挙予測 ~民進党は内輪もめしてる場合じゃない!~」で、2017/8月下旬の解散確率を30%に引き上げたが、今の状態ならもう任期満了まで解散できないどころか、任期途中での辞任の可能性も出てきている。

 だからこそ野党が下手をうったり、マスメディアが安倍応援団に懐柔されたり、最悪は”神風”が吹くことまで予測して注意喚起しながら、最終目標は”アベンドスキャンダル”だ!と言っているのである。


 ついでなので、日本のメディアの2つの記事にも触れて置きたい。

 誇張やミスリードが多いので、いつもは極力取り上げ無いようにしている日刊ゲンダイだが、(2)の記事は非常に良くできており読み応えがあった。(右派と左派の人で感じ方は180°異なるとは思うが・・・)

(2)「見苦しいブチ切れ答弁…森友疑惑、主役は安倍晋三である」(日刊ゲンダイ 2017/3/4)
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 安倍官邸が火消しに躍起になっている森友学園問題。火ダネは学園がタダ同然で仕入れた国有地への小学校新設だったが、疑惑を増幅させたのは安倍首相夫妻との怪しい接点だ。新設校が「安倍晋三記念小学校」の名目で寄付金を募り、名誉校長だった昭恵夫人が広告塔を務めていたのは紛れもない事実である。国会で昭恵氏の関わりを追及された安倍は「妻は私人なんです」とブチ切れ、「辞令が出ていないという意味では公人ではない」とも強弁したが、その場しのぎは通用しない。<中略>
こうした事実が表に出てきているのだから、国会で連日取り上げるのは当然だ。にもかかわらず、安倍は「レッテル貼りだ」「限度を超えている」などと、まるで被害者ヅラだが、トンデモない。背景を知れば知るほど、この疑惑の根深さ、薄気味悪さが浮かび上がってくる。 <中略>
 森友学園疑惑に登場する人物は、安倍首相の支持基盤である保守系団体の『日本会議』の人脈につながります。籠池理事長は大阪幹部で、鴻池元大臣は国会議員懇談会、黒川県議は地方議員連盟のメンバー。松浦市長は自虐史観を排した新しい歴史教科書の採択を目指す『教育再生首長会議』の会長です。<中略>
 だから、森友学園疑惑は不気味なのだ。政界疑獄に発展したロッキード、東京佐川急便、リクルート事件の根っこには贈収賄があった。ところが、森友をめぐる構図は本質的に異なる。便宜供与を求める側はカネがない。小中高をそろえた総合学園を描いていたという籠池は、まずは小学校新設を計画。用地は見つけたものの、資金が足りない。それで、鴻池事務所の陳情記録にあったように「土地評価額を低くしてもらいたい」「高すぎる、何とか働きかけてほしい」などと、露骨に頼み込んでいたのだ。園児の父兄らとの関係も険悪となれば、集票マシンとしても機能しない。見返りを差し出せない森友がなぜ、便宜を得たのか。<中略>
 官邸はなぜ逃げ回るのか。安倍が疑惑の核心だからである。国民はそこを見据えなければダメだ。
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 青太字の部分が、「アベンドスキャンダルは幻のまま消えゆく運命か?」で、””もともと”森友学園問題”で安倍首相に鈴を付けるのは非常に困難だと思っていた””と私が書いた、大きな理由だ。

 ”森友学園問題”は、これまでの事件とは異なり、単純な”贈収賄”で行われた問題では無いのだ。安倍首相を含む日本会議メンバーが絡み、自分達の目指す国造りの為と称し、信条という形のないものに基づく利害が一致して起こった事件なのだ。

 これでは、もし政治家の関与があったとしても、贈収賄容疑で追い込むことは容易ではない。


 次に産経新聞の記事になるが、(3)の内容は日刊ゲンダイとどっちがタブロイド紙なのか判らないくらい酷い内容だ。

 右派寄りや政権寄りの考え方の大手新聞があっても、私は問題ないと思っているが、(3)の記事はもう自民党や安倍政権のファンクラブの会報かと思ってしまう。(これも、自公派と野党派の人で感じ方は180°異なるとは思うが・・・)

(3)「森友学園問題を「アッキード事件」とはひどい はやる野党の追及は稚拙だ」(産経ニュース 2017/3/4)
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 学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地払い下げ問題が騒ぎになっている。
 安倍晋三首相は2日の参院予算委員会で、「この問題の核心は売買価格が適正だったかどうかである」と述べたが、それ以上でもそれ以下でもない。<中略>
 野党が政権追及の材料として問題に色めき立つのは当然だが、それが聞くに堪えない。
 自由党の山本太郎共同代表は2日、この問題をめぐり、首相の妻の昭恵さんの名にちなんで「アッキード事件」と発言した。首相は「限度を超えている。極めて不愉快だ」と強い不快感を示したが、安倍夫妻への攻撃がひど過ぎはしないか。具体的な追及材料がなかった山本氏の目的は単なるレッテル張りだったと言わざるを得ない。<中略>
 小学校の開校にあたり、安倍首相や首相夫人の名前も使われていた。「森友学園」が運営する幼稚園の運動会で、園児に「安倍首相頑張れ」などと選手宣誓させるなど行き過ぎた面はある。
 そこで野党は学園の教育方針の異様さや政権との関係を印象づけようと躍起になっているが、民進党は追及の際に「ブーメラン」が2発あった。<中略>
 「人格攻撃」に「印象操作」、誤った指摘とお粗末極まりない。<中略>
 国民の財産である国有地の取引が、不明朗であってよいはずがなく、迅速な疑惑解明に異論はない。しかし、再三書いているように、政局優先の国会をやってる場合ではない。
 北朝鮮の暗殺やミサイル発射への議論はついぞ聞かないが、なぜだ?
(WEB編集チーム 黒沢通)
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 まさにこの事件を”矮小化”し、昨日「安倍首相に神風は吹くか?」で触れた、”常套句”や”根拠のない屁理屈”の典型だと感じる。

 ただし、”山本氏の目的は単なるレッテル張り”という意見については、”印象操作”を狙った面があり100%そうでないとは反論できないが・・・


 最後に蛇足になるが、森友学園が新設している小学校の名前に関して、テレビの映像を見ていてふと思ったことを書いて置きたい。(完全に私の憶測なのだが・・・)

 さすがに安倍首相が総理大臣の間に、「安倍晋三」を冠した名称では都合が悪いという意見が出て名称変更したのだろうが、文字の並びを見ていると、安倍首相が総理大臣を退いた後に、直ぐに「瑞穂の圀」から「安倍晋三」に付け替えるつもりだったのではないだろうか?

 「安倍晋三」記念小学校
 「瑞穂の圀」記念小學院



追記 2017/3/7 5:30
 さらによく考えてみたら、2行にして文字の頭をそろえていないことにも違和感があることに気が付いた。以下の考え方が正しいのかもしれない・・・

 現在は、
 ----------------------
 瑞穂の圀
        記念小學院
 ----------------------

 将来は、
 ----------------------
 瑞穂の圀
 安倍晋三記念小學院
 ----------------------



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Category: 政治
Published on: Sun,  05 2017 07:00
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森友学園問題 アベンドスキャンダル アッキード事件

4 Comments

山田  

瑞穂の國記念小學校校舎は大阪府or豊中市へ譲渡を

昨日、 ⑤CBC(TBS系列)の「たけし・安住の新情報7days」を観ました。

TBS系列ということで
森友学園問題は④MBS毎日放送の取材でした。

地元民インタビューでは、
1953年の森友学園開園時の教育は普通だった、
90年代の森友学園はまともだった
とありましたが、
2003年頃から極右になったようです。

森友学園の籠池理事長(63)は日本会議の大阪支部長です。

日本会議大阪支部は大阪府だけでなく、
兵庫県・京都府・奈良県・和歌山県・滋賀県を合わせた
関西2府4県を管轄する支部であり、
高市総務大臣(衆院奈良2区)や松井大阪府知事も日本会議大阪支部会員ではと思われます。

籠池理事長の出身地の香川県は広島支部管轄であり(中国四国9県)、
そちらには安倍首相(衆院山口4区)や松浦防府市長もと思われます。

愛知県民にとってびっくりしたのは、森友学園が蒲郡市の私立学校と提携したとの報道を今日知りました。
その私立学校は理事長が日本会議名古屋支部の会員かも知れません。
日本会議名古屋支部といえば、稲田防衛大臣(衆院福井1区)が会員ではと思われます
(愛知・岐阜・三重・富山・石川・福井の6県は名古屋支部)。

極右教育、特定政党応援教育は禁止です。幼稚園・保育園を含めた教育機関は報道機関と同じく中立性な立場で伝えるのが原則なのに。

大阪府豊中市の瑞穂の國記念小學校が国に返還された場合、
中華料理店みたいな色合いの小學校の校舎を解体とありますが、何か活用できないだろうか?

豊中市の公民館とか市役所支所とか学習センターにする、
大阪府の健保センターor高齢者保養施設にする
のもいいと思います

2017/03/05 (Sun) 17:34 | EDIT | REPLY |   

B4  

Re: 瑞穂の國記念小學校校舎は大阪府or豊中市へ譲渡を

山田さん、情報ありがとうございます。

昨日のその時間帯は、私は”アナ雪”鑑賞会でした。

蒲郡市の私立学校との連携は、相手側が否定していますね。

森友学園「私学に推薦枠確保」ウソの報告か
2017年3月5日 11時51分 日テレNEWS24
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先月22日に開かれた審議会で森友学園が「愛知県の中高一貫校と推薦入学枠の提供で合意した」という報告をしたことが新たにわかった。中高一貫校はNNNの取材に対して、「推薦入学の話し合いはしていない」「森友学園や籠池理事長とは面識もなく迷惑している」と完全に否定した。
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建物自体は、鴻池氏が言う程悪い建物には見えません。もし壊されるとしたらもったいないですね。

2017/03/05 (Sun) 22:13 | REPLY |   

山田  

第48回衆院選は42年ぶりの任期満了となるか。

ありがとうございます。愛知県蒲郡市の私立学校は森友学園に対して名古屋地裁岡崎支部で裁判を訴える可能性があるかも知れません。

鴻池氏のあの発言はよかったです。今回は野党頑張れと発言したのも。

昨日は第62回自民党大会で総裁選任期を2期6年から3期9年への延長が決定しました。

とはいっても、森友問題で安倍首相は退陣に追い込まれるかも知れませんが、
第48回衆院選は
2018年11月27日公示、
2018年12月9日投開票
という任期満了選挙の可能性が高くなりました。

戌年の衆院選は1958年5月の第28回衆院選以来60年7か月ぶりに。

衆院選が任期満了選挙となるのは戦後2回目かつ、
1976年12月の第34回衆院選以来42年ぶり。
しかも第34回衆院選同様に3回連続の師走選挙に。

師走選挙は1969年の第32回衆院選から始まりましたが、衆院選が最も多いのは12月であり、
第48回で7回目になります。

師走衆院選リストは下記、第48回衆院選は任期満了(1456日)になった場合とする。

第32回(1969年12月30日投開票)、
第33回(1972年12月10日投開票)、
第34回(1976年12月5日投開票)、
第37回(1983年12月18日投開票)、
第46回(2012年12月16日投開票)、
第47回(2014年12月14日投開票)、
第48回(2018年12月9日投開票予定)。

第34回衆院選は三木首相の衆院解散が反三木派に押さえられ任期満了まで解散できなかった。

2009年8月30日投開票の第45回衆院選は前回衆院選から1449日でしたが、当時の麻生首相が任期満了直前に解散したため任期満了になりませんでした。

党内から不人気だった三木氏、支持率が低かった麻生氏とは異なり、
安倍首相に関しては任期満了でも構わないとの意見があります。

第48回衆院選の新有権者は
衆院選初の18歳選挙権となるため
2000年12月10日生まれの17歳も有権者となります。
2000年生まれの93%が第48回衆院選の有権者となる見込みなのはびっくりします。

もし第48回衆院選が任期満了日から3週間遅れて
2018年12月18日公示→12月30日投開票となった場合
(第47回衆院任期は戦後最長の1477日に)、
20世紀生まれは有権者とわかりやすかったのだが。
間の12月23日だったら東京タワー60周年記念日ですが。

逆に
1995年生まれの93%は23歳で初の衆院選です
(1994年12月16~31日も23歳で初の衆院選)。

衆院選が大衆選挙となったのは20代前半や女性に選挙権が導入された1946年1月の第22回衆院選からでした。

その前の衆院選だった1942年4月の第21回衆院選は満25歳以上の男性に限られましたから
(1944年4月の第19回貴族院選挙も満25歳以上の男性に限られた)。

1947年4月の第23回以降に行われた衆院選で
23歳になってから初の衆院選だった人は下記です。

1929年1月25日~1929年8月28日生まれ、
1935年3月1日~1935年5月28日生まれ、
1943年10月22日~1944年1月29日生まれ、
1952年12月11日~1953年12月5日生まれ、
1960年6月24日~1960年12月18日生まれ、
1966年7月8日~1967年2月18日生まれ、
1970年2月20日~1970年7月18日生まれ、
1973年7月20日~1973年10月20日生まれ、
1976年10月22日~1977年6月25日生まれ、
1980年6月27日~1980年11月9日生まれ、
1985年9月13日~1986年8月30日生まれ、
1989年9月1日~1989年12月16日生まれ、
1994年12月16日~1995年12月9日生まれ。

つまり、衆院任期は3年(36か月)以上が圧倒的に目立ちます。
第38回衆院選(1986)以降の衆院任期は第43回('03)・第46回('12)を除き全て3年以上です。

2017/03/06 (Mon) 07:08 | EDIT | REPLY |   

B4  

Re: 第48回衆院選は42年ぶりの任期満了となるか。

山田さん、コメントありがとうございます。それとテレビの情報もありがとうございます。

> 鴻池氏のあの発言はよかったです。今回は野党頑張れと発言したのも。

鴻池氏というか政治家は誰であれ、その発言には何か裏の意図があると考えるべきだと思います。URLにリンクしたNEWSポストセブンの記事にある、森友学園理事長長男が「関係が深い自民党の先生の名前明かす」という行為に対して、反安倍勢力は応援をするはずですが、それは我々にメリットがあると思っているからです。それと同じで、鴻池議員の発言も自分にメリットがあるからだと思います。

> 森友問題で安倍首相は退陣に追い込まれるかも知れませんが、

私は森友問題では難しいと思っています。それよりは加計学園問題の方が、金額も36億と大きく本命のような気がします。ただ、急がないと”神風”が気になります・・・

2017/03/06 (Mon) 20:57 | REPLY |   

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