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51%の真実

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陸自の情報リークはクーデター? 日報報道はピント外れ? 加計学園事件の真相?

 PKO日報問題と獣医師会面会記録の山本大臣加計ありき発言で気になるニュースが有ったのでコメントしておきたい。

(1)「「陸自が情報リーク」の見方 「これではクーデターだ!」 日報問題で文民統制に深刻な懸念」(産経ニュース 2017/7/21)
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 南スーダンPKOの日報問題をめぐる混乱は、稲田朋美防衛相の統率力不足が招いた問題だが、防衛省の内部から稲田氏にとって不利な情報が発信されている形跡があり、文民統制(シビリアンコントロール)上の深刻な問題も引き起こしている。<中略>
 今回の問題で稲田氏は、一貫して「非公表や隠蔽を指示したり、了承したりしたことはない」と主張している。これに対し「非公表方針は稲田氏が了承していた」という正反対の情報が相次ぎ報道されている。
 防衛省内では「特別防衛監察の結果、一方的に悪者にされてしまうと反発した陸自サイドが情報をリークしている」(幹部)との見方が大勢を占める。真実がどちらであっても、結果的に政府の信頼が損なわれるのは間違いなく、「これではクーデターではないか」(政府関係者)との声すら漏れる。(注1)<中略>
 陸自で見つかった日報の電子データは2月15日、個人保管の資料であるなどの理由で非公表方針が決まった。しかし、それに先立つ6日の時点で同じデータが「統合幕僚監部で発見された」と公表され、7日に一部黒塗りで公開済みだった。つまり、陸自で見つかったデータが公開されなかったからといって、国民が情報公開上の「実害」を被ったわけではない。(注2)<後略>
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 ネット界隈でも「陸自のクーデターだ」と言う論調で一部が盛り上がっているようだが、物事の重要度を見誤っているのではないかと感じる。

 確かに物事には必ず表と裏があり、両面から考えることは非常に重要だ。しかし表と裏の重要度がいつも50%対50%とは限らない。どちらかに偏っていることもしばしばで、その場合は当然ながらより重要度の高い方を重要視すべきである。

 今回の「陸自の情報リーク」のケースでは、文民統制上の問題も頭の隅に置いておく必要はあると思うが、それを重要視すべきかというとその必要性は1%にも満たないと思う。

 なぜなら、「陸自の情報リーク」は上層部の不正に対する正当な対抗策に過ぎないと思うからだ。


 逆にこのまま日報問題が、稲田大臣や上層部の責任をうやむやにしたまま幕引きされたとすれば、それこそ「二・二六事件」の時のような不満が陸自の隊員の中に蓄積されて、いつかは爆発してしまう可能性があるだろう。

(注1)「二・二六事件」(Wikipedia)
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<前略>
概要
陸軍皇道派の青年将校が1,483名の下士官兵を率い「昭和維新」と称して、明治維新のような天皇を中心とした近代的民主国家の復元のために「天皇の取り巻きによる独裁状態」の政府中枢を襲ったクーデター未遂事件
原因
陸軍内部の皇道派と統制派の派閥対立
重臣、軍閥、財閥、政争を繰り返す政党政治・政治家への失望と憎悪
<後略>
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 今の世の中も、二・二六事件の時と似たような「既存体制や政党政治・政治家への失望と憎悪」、そして「常識的な対応ではどうにもならないという無力感」が、みんなの心に蓄積し支配し始めているように感じる。

 「正しいことは正しい」そして「悪いことは悪い」と、きちんと判断・評価され信賞必罰される世の中でなければ、不満は溜まり続けどこかで爆発してしまうだろう。(注5)

追記 2017/7/24

(注5)二・二六事件を起こした陸軍青年将校らは、『「昭和維新・尊皇討奸」をスローガンに、武力を以て元老重臣を殺害すれば、天皇親政が実現し、彼らが政治腐敗と考える政財界の様々な現象や、農村の困窮が収束すると考えていた。』のであり、彼らの行動が正しいとは決して言えず、今回の「陸自の情報リーク」と比較すること自体がナンセンスだと思う。



 日報問題では自民党の河野太郎議員もブログでコメントしているが、河野氏の考え方の方がちょっとピント外れではないかと思う。昔はもっとまともな発言が多かった気もするが、最近はズレまくっている感じがする。

(注2)「南スーダンの日報問題」(衆議院議員 河野太郎公式サイト 2017/7/20)
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<前略>
一昨日からの南スーダンの日報に関する報道を見ていると、ちょっとピント外れなものが多い。
自衛隊の南スーダンの派遣施設隊の日報は、二月六日にはその存在が明らかになっており、機密部分が黒塗りになっているもののすべて公開されている。<中略>
だから二月十五日に、防衛省で開かれた会議で、日報を隠蔽することはできないし、公開するかどうかを決めることはできない。<中略>
それまでに日報が見つかって公表もされているのだから、問題は陸自で見つかった文書が個人の文書なのか、(その場合、特に問題はない)、行政文書なのか、(この場合、最初に開示請求をされたときに、探し方が足りなかった)ということになる。
個人の文書ならば、それが見つかったことを公表する必要もないだろうが、行政文書ならば、当初の探し方が足らなかったことが明らかになったことを公表する必要がある。
防衛省は、見つかった日報が個人の文書だと考え、特に発表の必要がないと考えた。
<後略>
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 文科省の総理の意向文書でもそうだったが、陸自で見つかった文書も「仮に個人が保管していたのだとしても行政文書である」ことは明白だ。個人文書か行政文書かなどという議論は、最初からピント外れなのだ。

 日報は二月六日にはその存在が明らかになり黒塗りながらすべて公開されているから、陸自で見つかった文書は公表する必要もないというのも乱暴だ。

 既に公開されているからこそ、陸自で文書が見つかったことも隠蔽する必要など全く無かったのだ。それを「探し方が足らなかったこと」を公表するのを躊躇ったことが問題なのだ。

 おそらく稲田大臣には、安倍政権の根底にある「国民には本質を知られることなく、うまく騙してこっそりと事を進める」という考え方が身についており、それがこの場面でも出てしまって正しい判断が出来なかったのだろうと感じる。(注6)

追記

 この問題の本質は、戦闘行為を隠して「PKO5原則」が守られていない状況になったことを隠蔽しようとしたという事であり、そこがしっかりと検証されないままうやむやにされている状況だ。(当然その裏には、PKOの在り方や自衛隊の在り方、そして憲法9条の問題が隠れている。)


追記 2017/7/24

(注6)「安倍政権の考え方が身についていて正しい判断が出来なかった」というよりも、安倍首相と菅官房長官に口酸っぱく言われていたことが頭に浮かびパニクって、どのようなインパクトがあるか何も考えられずに思考停止してしまい、言われていた通りにしたら隠蔽だったという表現の方が正しいかもしれないが・・・



 さて、24日と25日の閉会中審査に向けて加計学園事件で山本大臣を追い詰める重要な証拠と考えていた獣医師会の議事録だが、獣医師会の蔵内会長が安倍政権に優位な証言をしている。(実際の証言は(注3)のリンク中の動画で確認できる。)

(2)「山本地方創生相、京都にも言及…獣医師会長証言」(読売新聞 2017/7/22)
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 学校法人「加計かけ学園」の愛媛県今治市での獣医学部新設を巡り、日本獣医師会の蔵内勇夫会長は21日、昨年11月に面会した山本地方創生相が、新設候補地として京都にも言及していたと明らかにした。(注4)
 獣医師会側は自ら作成した面会記録を基に、山本氏が「加計学園ありき」の発言をしたと指摘してきたが、食い違いが生じた形だ。(注3)<後略>
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(注3)「【独自】 加計学園問題の真相は 福岡のキーマン 獣医師会・蔵内会長が新たな証言」(TNC テレビ西日本 2017/7/20)
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<前略>
【日本獣医師会 蔵内勇夫会長】
「四国に作るとするならば、という話はしていた。それと京都についても言及していた」<中略>
【蔵内会長】
「記録を見ていない。獣医師会と獣医師連盟は別組織で、獣医師連盟が管理しているメモではないかと思う」<中略>
【蔵内会長】
「山本大臣から報告を受けた後に、我々としては1校に絞ってほしいと言う要請をした」
<後略>
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 菅官房長官が会見で強気の発言をしたのも、蔵内会長の証言が基になっているのであるが、北村氏の証言とはまったく正反対なのでどちらかが嘘を言っているのだろう。

 蔵内会長がリークされた議事録が「獣医師連盟が管理しているメモ」と言うのならば、「獣医師会のメモ」が存在し蔵内会長の発言に沿った内容が記載されていることを示せば良い。

 ぜひ蔵内氏と北村氏を参考人招致して、お互いの証拠を基に国会で両者を追及してもらいたい。


追記

(注4)「
山本大臣が京都に言及も「加計ありき」と獣医師連盟
」(テレ朝news 2017/7/22)
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<前略>
 山本大臣は去年11月、日本獣医師連盟の幹部らと面会し、獣医学部の新設について「放っておくと京都も続く」と話し、四国だけでなく京都についても言及していたことが分かりました。日本獣医師連盟の北村委員長はこれまで、山本大臣は面会で京都に言及していないと説明していましたが、「議事録をちゃんと見ないで話してしまった」と発言を訂正しました。しかし、「この時点ですでに加計ありきだった」と改めて強く主張しています。一方、来週の24日と25日に行われる予算委員会で野党側が北村委員長の参考人招致を求めていて、日本獣医師連盟側も調整しているということです。
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 北村氏の発言は少し正確さを欠いていたようだが、加計学園ありきの本質は変わらないように感じる。自民党は北村氏を参考人招致から外すことなく、蔵内氏と北村氏の2名を招致して堂々と議論を闘わせて欲しい。



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