51%の真実

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選挙制度考察4_自公連立(組織票)の弊害~第46回衆院選~ 

 前回エントリーで取りあえずうまく纏まっているので少し蛇足になってしまうが、検証精度を上げようと思って同様の手法で検証して放置していた、2012年(平成24年)12月16日の第46回衆議院議員総選挙の結果も公開しておく。この時は国民が民主党政権に失望し、民主党には逆風の中で行われた選挙であった。投票率は約60%で比較的高かった。

【表1】小選挙区に支持政党候補がいなかった場合の、比例区投票先と票数に関する考察          得票数単位:百万票

党派

小選挙区

比例代表

合計

小区-比区

小選挙区に支持政党候補が

いなかった場合の投票先と票数

得票数

得票数

得票数

得票差

民主党

13.60

9.63

23.23

3.97

 

国民新党

0.12

0.07

 0.19

0.05

 

民国合計

13.72

9.70

23.42

4.02

 

自民党

25.64

16.62

42.26

9.02

 

公明党

0.89

7.12

8.01

6.23

公明→自民  6.2百万票

自公合計

26.53

23.74

50.27

2.79

 

日本維新

6.94

12.26

19.20

5.32

維新→民主  2.0百万票

維新→自民  2.8百万票

みんな

2.81

5.25

8.06

2.44

みん→民主  2.0百万票

日本未来

2.99

3.42

6.41

0.43

 

共産党

4.70

3.69

8.39

1.01

 

その他

1.94

2.12

4.06

0.18

 

その他合計

19.38

26.74

46.12

7.36

 

全体合計

59.63

60.18

119.81

0.55

 




 前回と同様な考え方で得票差のマイナスの数値が、どの党からどの党に流れたのか?

 入りくりがあるので正確ではないが、おおよそ公明→自民6.2百万票(6.2M)、維新→自民2.8M/民主2M、みんな→民主2Mではないかと想像される。

 第46回は、公明党から自民党への上乗せは6.2百万票と第47回の6.5百万票から30万票程度少ないが、ほぼ同等と考えられる。しかし、第46回は投票率が59.32%(約60%)で、第47回の投票率52.66%と比較して、6.66%上乗せがあった。

 第47回と第45回では投票率が65%程度で公明党の組織票の影響を打ち消せるとしたが、第46回ではどうだろうか?

 そこで前々回エントリーの第47回と同様に比例代表の得票率で計算してみると、もっと多い約70%(69.41%(注1))の投票率が最低限必要であった。(ちなみに、もう少し精度を上げた計算が(注2)であるが、半年以上も寝かしていたので計算根拠をよく思い出せない・・・)

 これは、第46回の衆院選が民主党を政権から引きずり降ろしたいという思いが国民に強く、投票率が伸びても民主党には向かわない票が多かったことが原因と思われる。


(注1) 比例代表の得票率での計算、必要投票率をX、必要得票数をAとする。

  投票率59.32%    X %                 ※→ X=69.41
  得票数60.18(M)   A(M)                ※→ A=70.42

  野党合計での必要得票数
  A × (16.12+44.43=60.55)% = (9.70+26.74+6.20=42.64)(M) → A =70.42(M) 
※上に戻って計算する。


(注2) 比例代表の得票率での計算、必要投票率をX、必要得票数をAとする。

  投票率59.32%    X %                 ※→ X=70.43
  得票数60.18(M)   A(M)                ※→ A=71.45


  公明党
  A × B = 8.05(M)
  A × ((1-B)×0.6055÷(0.2762+0.6055) = (9.70+26.74+6.20+0.90=43.54)(M)

→ (A(M)-8.05(M))×0.6055÷(0.2762+0.6055) = 43.54(M)
→ A = 71.45(M) ※上に戻って計算する。

ちなみに(+0.9)がなかったら

→ (A(M)-8.05(M))×0.6055÷(0.2762+0.6055) = 42.64(M)
→ A = 70.14(M)


 次に投票率が60%の場合に公明の6.2百万票がなかったとしたらどうなるか確認してみたい。

 この選挙で小選挙区に立候補した自民党議員は288名だったので、単純に割り算して1人当たり約2万1千票が上乗せされたと仮定する。小選挙区の1位(自民党)と2位の差が2万1千票以内なら逆転可能として検証してみると、54選挙区(注3)が対象となる。2位が民主党のケースだと、37選挙区がひっくり返る。

【表2】自民候補者1人当たり21千人の公明票による上乗せがあったとして、除外補正した場合の議席シミュレーション

得票数単位:百万票、議席数単位:席

党派

小選挙区

比例代表

合計

得票

得票率

議席

議席率

得票

得票率

議席

議席率

議席

議席率

民主

13.60

22.81%

27

9.00%

9.63

16.00%

30

16.67%

57

11.87%

(補正

13.60

25.45%

64

21.33%

9.63

16.00%

30

16.67%

94

19.58%

国民

0.12

 0.20%

  1

0.33%

0.07

 0.12%

  0

0.00%

  1

0.21%

(補正

 0.12

 0.23%

2

0.67%

0.07

 0.12%

  0

0.00%

2

0.42%

民社

13.72

23.01%

28

9.33%

9.70

16.12%

30

16.67%

 58

12.08%

(補正

13.72

25.68%

66

22.00%

9.70

16.12%

30

16.67%

96

20.00%

自民

25.64

43.00%

237

79.00%

16.62

27.62%

57

31.67%

294

61.25%

(補正

19.44

36.38%

183

61.00%

16.62

27.62%

57

31.67%

240

50.00%

公明

0.89

1.49%

9

3.00%

7.12

11.83%

22

12.22%

31

6.46%

(補正

0.89

1.67%

9

3.00%

7.12

11.83%

22

12.22%

31

6.46%

自公

26.53

44.49%

246

82.00%

23.74

39.45%

79

43.89%

325

67.71%

(補正

20.33

38.05%

192

64.00%

23.74

39.45%

79

43.89%

271

56.46%

19.38

32.50%

 26

8.67%

26.74

44.43%

 71

39.44%

 97

20.21%

(補正

19.38

36.27%

42

14.00%

26.74

44.43%

71

39.44%

113

23.54%

全体

59.63

100.00%

300

100.00%

60.18

100.00%

180

100.00%

480

100.00%

(補正

53.43

100.00%

300

100.00%

60.18

100.00%

180

100.00%

480

100.00%



 自民と野党で54人が入れ替わったとすると、小選挙区の議席は「自民237vs民主27」が「自民183vs民主64」となる。

第46回衆院選の小選挙区の得票率の自民43%対民主23%で、獲得議席数が237(79%)対27(9%)という結果
補正後__衆院選の小選挙区の得票率の自民36%対民主25%で、獲得議席数が183(61%)対64(21%)という結果


 最期に、公明党の組織票の補正がない場合とある場合で、第45回~第47回の数値を比較した表を載せておく。

【表3】第45回~第47回の得票率と議席数の比較(補正なしの場合)           得票数単位:百万票、議席数単位:席

党派

 

小選挙区

比例代表

合計

得票

得票率

議席

議席率

得票

得票率

議席

議席率

議席

議席率

民主(補正なし) 第45回衆院選(投票率69.28%):第46回衆院選(投票率59.32%):第47回(投票率52.66%

45

33.48

47.44%

221

73.67%

29.84

42.41%

87

48.33%

308

64.17%

46

13.60

22.81%

27

9.00%

9.63

16.00%

30

16.67%

57

11.87%

47

11.92

22.51%

38

12.88%

9.78

18.34%

35

19.45%

73

15.37%

自民(補正なし) 第45回衆院選(投票率69.28%):第46回衆院選(投票率59.32%):第47回(投票率52.66%

45

27.30

38.68%

64

21.33%

18.81

26.73%

55

30.56%

119

24.79%

46

25.64

43.00%

237

79.00%

16.62

27.62%

57

31.67%

294

61.25%

47

25.46

48.10%

223

75.59%

17.66

33.11%

68

37.78%

291

61.26%

 

【表4】第45回~第47回の得票率と議席数の比較(補正ありの場合)           得票数単位:百万票、議席数単位:席

党派

 

小選挙区

比例代表

合計

得票

得票率

議席

議席率

得票

得票率

議席

議席率

議席

議席率

民主(補正あり) 第45回衆院選(投票率69.28%):第46回衆院選(投票率59.32%):第47回(投票率52.66%

45

33.48

52.82%

253

84.33%

29.84

42.41%

87

48.33%

340

70.83%

46

13.60

25.45%

64

21.33%

9.63

16.00%

30

16.67%

94

19.58%

47

11.92

25.67%

88

29.83%

9.78

18.34%

35

19.45%

123

25.89%

自民(補正あり) 第45回衆院選(投票率69.28%):第46回衆院選(投票率59.32%):第47回(投票率52.66%

45

20.10

31.71%

26

8.67%

18.81

26.73%

55

30.56%

81

16.88%

46

19.44

36.38%

183

61.00%

16.62

27.62%

57

31.67%

240

50.00%

47

18.96

40.82%

153

51.86%

17.66

33.11%

68

37.78%

221

46.52%



~次回につづくかも~


(注3) 54選挙区の詳細情報

 

2位が旧民主党

2位がその他

1位との得票差

選挙区数

選挙区

選挙区数

選挙区

5,000票以内

 9

埼玉県第6

東京都第1区、3

愛知県第3区、5区、13

滋賀県第3

京都府第3

徳島県第3

 1

兵庫県第1

 

5,001票~10,000

 8

北海道第1

福島県第5

栃木県第2

神奈川県第16

愛知県第12

滋賀県第1

佐賀県第1区、2

 2

滋賀県第4

大阪府第7

小計

17

 

 3

 

10,001票~21,000

20

山形県第2

埼玉県第1区、4

千葉県第9

東京都第2区、5区、18区、

19

新潟県第1区、2区、3区、

4

長野県第4

愛知県第7

滋賀県第2

徳島県第1

香川県第1

高知県第1

長崎県第1

大分県第1

14

北海道第11

埼玉県第12区、14

山梨県第1

愛知県第1区、14

大阪府第2

兵庫県第3区、6

愛媛県第4

長崎県第3

鹿児島県第2

沖縄県第1区、3

合計

37

 

17

 





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選挙制度改革 小選挙区比例代表並立制 自公連立 創価学会 組織票の弊害

Comment

Name - 山田  

Title - もし野田首相時代の12年8月に新区割りが施行されていれば第46回衆院選は違憲解散と叩かれなかったが

第47回衆院選で廃止された旧徳島3区(現在は徳島1区)が。

もし2012年当時の野田首相が衆院を解散せず身を切る改革として新区割りを施行していれば第46回衆院選で徳島3区は廃止されていたでしょう。

この時は0増5減ではなく神奈川・愛知の小選挙区を1ずつ増やした2増5減にしてもよかったが。

2002年に当時の小泉首相が5増5減を行った時は翌2003年の衆院選で施行しましたが。

野田首相は2012年8月に0増5減を可決・施行していれば12月の第46回衆院選は徳島3区は廃止されていたでしょう
2017.09.01 Fri 15:38
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