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選挙制度考察6_野党共闘検証~第48回衆院選~ & プチ解散予測

B4

B4

 

まずは、現在の衆議院の選挙制度(小選挙区比例代表並立制=1人2票)と自公連立(公明党の組織票)の弊害について、最新の第48回衆議院議員総選挙の結果で再検証してみたい。

 

【表1】小選挙区に支持政党候補がいなかった場合の、比例区投票先と票数に関する考察          得票数単位:百万票

党派

小選挙区

比例代表

合計

小区-比区

小選挙区に支持政党候補が

いなかった場合の投票先と票数

得票数

得票数

得票数

得票差

自民党

26.72(*1)

18.56

45.28

8.16

 

公明党

0.83

6.98

7.81

6.15

公明→ 自民  6.1百万票

こころ

-

0.08

0.08

0.08

こころ→自民  0.1百万票

与党合計

27.55

25.62

53.17

1.93

 

立民党

4.85(*2)

11.08

15.93

6.23

立民→希望   1.7百万票

立民→共産   0.6百万票

立民→無所属 3.7百万票

希望の党

11.44

9.68

21.12

1.76

日本維新

1.76

3.39

5.15

1.63

維新→自民   1.6百万票

共産党

5.00

4.40

9.40

0.60

 

社民党

0.64

0.94

1.58

0.30

新党大地

-

0.23

0.23

0.23

大地→自民   0.2百万票

無所属他

4.18 (*3)

0.42

4.60

3.76

 

野党合計

27.87

30.14

58.01

2.27

 

全体合計

55.42

55.76

111.18

0.34

 

 (*1) 無所属からの追加公認3名分 0.22百万票を含む(埼玉11区小泉龍司、山梨2区堀内詔子、岡山3区阿部俊子)

 (*2) 無所属からの追加公認1名分 0.12百万票を含む(北海道8区逢坂誠二)

 (*3) 自民党・立民党の追加公認4名分 0.34百万票を含まない

 

比例代表得票数が投票した人の支持政党に対する有権者数なので、小選挙区に支持政党候補者がいた場合は必ずその人に投票したと仮定し、いなかった場合の投票先を考える。得票差のマイナスの数値が、どの党からどの党に流れたのか?

入りくりがあるので正確ではないが、おおよそ公明→自民6.1百万票(6.1M)、こころ→自民0.1M、維新→自民1.6M、大地→自民0.2M、立民→希望1.7M/民進系無所属3.7M/共産0.6Mではないかと想像される。

 

それでは、公明の6.1百万票がなかったとしたらどうなるだろうか。

 

この選挙で小選挙区に立候補した自民党議員は277名だったので、これまでと同様に単純に割り算して1人当たり約2万2千票が上乗せされたと仮定する。小選挙区の1位(自民党)と2位の差が2万2千票以内なら逆転可能として検証してみると、72選挙区が対象(これは47回衆院選の検証結果とほぼ同等といえる)となる。2位が立民/希望/維新/社民/無所属で、それぞれ15/40/8/1/8(内、民進党系が6)の選挙区がひっくり返る。


【表2】自民候補者1人当たり2万2千人の公明票による上乗せがあったとして、除外補正した場合の議席シミュレーション

得票数単位:百万票、議席数単位:席

党派

小選挙区

比例代表

合計

得票

得票率

議席

議席率

得票

得票率

議席

議席率

議席

議席率

自民

26.72

48.21%

218(*1)

75.43%

18.56

33.28%

66(*4)

37.50%

284

61.08%

(補正

20.57

41.75%

146(*1)

50.52%

18.56

33.28%

66(*4)

37.50%

212

45.59%

公明

0.83

1.50%

8

2.77%

6.98

12.52%

21

11.93%

29

6.24%

(補正

0.83

1.68%

8

2.77%

6.98

12.52%

21

11.93%

29

6.24%

こころ

-

-

-

-

0.08

0.15%

0

0.00%

0

0.00%

(補正

-

-

-

-

0.08

0.15%

0

0.00%

0

0.00%

与党

27.55

49.71%

226

78.20%

25.62

45.95%

87

49.43%

313

67.31%

(補正

21.40

43.43%

154

53.29%

25.62

45.95%

87

49.43%

241

51.83%

立民

4.85

8.75%

18(*2)

6.23%

11.08

19.88%

37

21.02%

55

11.83%

(補正

4.85

9.84%

33(*2)

11.42%

11.08

19.88%

37

21.02%

70

15.05%

希望

11.44

20.64%

18

6.23%

9.68

17.36%

32

18.18%

50

10.75%

(補正

11.44

23.22%

58

20.07%

9.68

17.36%

32

18.18%

90

19.35%

民進系無所属

2.60

4.69%

19

6.57%

-

-

-

-

19

4.09%

(補正

2.60

5.28%

25

8.65%

-

-

-

-

25

5.38%

旧民進

18.89

34.09%

55

19.03%

20.76

37.24%

69

39.20%

124

26.67%

(補正

18.89

38.34%

116

39.79%

20.76

37.24%

69

39.29%

185

39.78%

8.98(*5)

16.20%

  8

2.77%

9.38

16.81%

 20

11.36%

 28

6.02%

(補正

8.98(*5)

18.23%

19

6.92%

9.38

16.81%

 20

11.36%

39

8.39%

野党

27.87

50.29%

 63

21.80%

30.14

54.05%

89

50.57%

152

32.69%

(補正

27.87

56.57%

135

46.71%

30.14

54.05%

89

50.57%

224

48.17%

全体

55.42

100.00%

289

100.00%

55.76

100.00%

176

100.00%

465

100.00%

(補正

49.27

100.00%

289

100.00%

55.76

100.00%

176

100.00%

465

100.00%

 (*4) 比例東海ブロックで立民名簿搭載者数が当選割当数より1人少なかった為、自民当選者が割当より1議席多くなった

 (*5) 自民党系無所属の4名分 0.20百万票(埼玉4区豊田真由子、埼玉11区今野智博、山梨2区長崎幸太郎、岡山3区平沼正二郎)を野党に含む(その他にも誤差が含まれる可能性有り)

 

現在の衆議院の選挙制度における「公明党組織票の弊害」については揺るぎない事実なのだが、選挙制度が変わらない限りこのシミュレーション結果は実現不可能であり、これ以上いくら掘り下げて計算しても何の意味もなく単なる自慰行為に過ぎない。

 

  少しだけ光明が感じられるのは投票率が底を這っている割に、第46回から第48回まで民進党(旧民主党)の得票数と議席数が小選挙区でも比例区でも増加傾向であることだ。ただし第48回は民進分裂・立民と希望の誕生がどのように影響しているか正確には判らない為、この数値をそのまま信じて良いかは甚だ心もとないのだが・・・

 

【表3】第46/47/48回の民進党得票率と議席数の比較(補正なしの場合)  得票数単位:百万票、議席数単位:席

衆院選

投票率

小選挙区

比例区

合計

得票

得票率

議席

議席率

得票

得票率

議席

議席率

議席

議席率

46

59.32%

13.60

22.81%

27

9.00%

9.63

16.00%

30

16.67%

57

11.87%

47

52.66%

11.92

22.51%

38

12.88%

9.78

18.34%

35

19.45%

73

15.37%

48

53.68%

18.89

34.09%

55

19.03%

20.76

37.24%

69

39.20%

124

26.67%

 

 

次に本エントリーの主目的である野党共闘(候補者一本化)の効果について、最新の第48回衆議院議員総選挙の結果から推測してみたい。

 

前提条件

(1)   立民/希望/共産/社民の野党共闘(候補者一本化)により全ての票が合算される

(2)   野党統一候補は、4野党の候補者の中で最も得票数が多かった候補者が選ばれたと仮定する

 

この条件で検証してみると、立民/希望/民進系無所属/共産/社民で、それぞれ18/39/2/3/0の62選挙区がひっくり返る。公明党の組織票を除外した場合とほぼ同等の効果が得られるのだ。


【表4】立民/希望/共産/社民の候補者一本化により、全ての票が合算されるとして補正した場合の議席シミュレーション

得票数単位:百万票、議席数単位:席

党派

小選挙区

比例代表

合計

得票

得票率

議席

議席率

得票

得票率

議席

議席率

議席

議席率

自民

26.72

48.21%

218(*1)

75.43%

18.56

33.28%

66(*4)

37.50%

284

61.08%

(補正

26.72

48.21%

156(*1)

53.98%

18.56

33.28%

66(*4)

37.50%

222

47.74%

公明

0.83

1.50%

8

2.77%

6.98

12.52%

21

11.93%

29

6.24%

(補正

0.83

1.68%

8

2.77%

6.98

12.52%

21

11.93%

29

6.24%

こころ

-

-

-

-

0.08

0.15%

0

0.00%

0

0.00%

(補正

-

-

-

-

0.08

0.15%

0

0.00%

0

0.00%

与党

27.55

49.71%

226

78.20%

25.62

45.95%

87

49.43%

313

67.31%

(補正

27.55

49.71%

164

56.75%

25.62

45.95%

87

49.43%

251

53.98%

立民

4.85

8.75%

18(*2)

6.23%

11.08

19.88%

37

21.02%

55

11.83%

(補正

*.**(*6)

*.**%(*6)

36(*2)

12.46%

11.08

19.88%

37

21.02%

73

15.70%

希望

11.44

20.64%

18

6.23%

9.68

17.36%

32

18.18%

50

10.75%

(補正

*.**(*6)

*.**%(*6)

57

19.72%

9.68

17.36%

32

18.18%

89

19.14%

民進系無所属

2.60

4.69%

19

6.57%

-

-

-

-

19

4.09%

(補正

*.**(*6)

*.**%(*6)

21

7.27%

-

-

-

-

21

4.51%

旧民進

18.89

34.09%

55

19.03%

20.76

37.24%

69

39.20%

124

26.67%

(補正

**.**(*6)

**.**%(*6)

114

39.45%

20.76

37.24%

69

39.29%

183

39.35%

8.98

16.20%

  8

2.77%

9.38

16.81%

 20

11.36%

 28

6.02%

(補正

*.**(*6)

**.**%(*6)

11

3.81%

9.38

16.81%

 20

11.36%

31

6.67%

野党

27.87(*5)

50.29%

 63

21.80%

30.14

54.05%

89

50.57%

152

32.69%

(補正

27.87(*5)

50.29%

125

43.25%

30.14

54.05%

89

50.57%

214

46.02%

全体

55.42

100.00%

289

100.00%

55.76

100.00%

176

100.00%

465

100.00%

(補正

55.42

100.00%

289

100.00%

55.76

100.00%

176

100.00%

465

100.00%

 (*6) 計算が煩雑な割に数値にあまり意味が無い為、算出していない。

 

 前原氏は「小池新党のまま民進党と協力せずにやっていたら、60~70議席はとった。民進党のままで戦ったら、もっとひどい結果になっていた。」と言っていたが、民進党を吸収できなければ新人候補を立てるしかなかった希望の党(小池新党)が50議席も取れたとは、私には到底思えない。

 

 ただし、小池新党の候補は維新と同じくらい野党共闘(候補者一本化)の効果を損ねるだろうし、野党の候補者一本化もシミュレーション通りにうまく行かない選挙区が出る可能性は少なくない。今回のシミュレーションでも旧民進党の前職と元職が立民と希望に分かれて立候補している選挙区が6区あったりして、必ずしも一本化出来そうにない選挙区も多いと感じるからだ。

 

 この不確定要素をどう予測するかが、GW中の自民党の独自の世論調査結果と共に、安倍首相が解散総選挙を実施する可能性(確率)を考える上で非常に重要になる。

 

 今回は小池新党という最大のリスク要因が無い為、さすがに立民も国民民主党も(そして共産他も)第48回と同じ間違いは犯さないと私は思うが、どの政党の候補に一本化するかでその党の勢力が決まってしまう為、そう簡単にはいかないだろうとも思う。

 

 これらを総合して感覚的に予測しても、解散総選挙の可能性は5%以下だと私は思っている。

 

 

 最後になるが、解散総選挙の可能性を限りなくゼロにする為に(実際に解散総選挙があれば自民は2/3議席を守れないだろうが・・・)、また野党候補者一本化の不確定要素の分を補う方策として、野党が今やらなければならないことがもう一つある。

 

それは、公明党の組織票の効果を少しでも低減する為に、例えば以下のような自公連立の前提条件が崩れていることを公明党の支持母体に訴え、徹底的に矛盾点を責めることだ。

 

(1)   自民党と公明党の相いれない政策の存在(憲法9条改憲の考え方など)

(2)   自公選挙協力の前提条件の破綻(「比例は公明党へ」を自民党議員が順守していないと思われる)

 

解散総選挙という戯言など言えない様に、そして9月までの総辞職を実現する為に、野党(特に立憲民主党)は、泥臭いとか、意地が悪いとか、かっこ悪いとか、リベラルらしくないというような言い訳やつまらないプライドは捨てて、死に物狂いで打倒安倍政権に取り組まなければならない。





追記 2018/8/18
 表2だけですがグラフ化してみました。


第48回衆院選小選挙区議席シミュレーション


追記 2018/8/19
 表4もグラフ化しました。どちらにしても、自民党が減った分を希望の党が補って憲法改正の発議に突き進んだと思われる・・・、最悪の場合は、自公希の連立政権になっていた可能性も???


第48回衆院選小選挙区議席シミュレーション_統一候補


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最終更新日2018-08-20
Posted byB4

Comments 1

There are no comments yet.
mew  
力作記事ですね

コメントを書く場所を間違えました。(^^ゞ

ご無沙汰しています。お元気ですか?
mewは何とか生きています。"^_^"

春ドラマは、まともに見ていないけど。ブラックペアン、崖っぷちホテルをちらほらという感じかな?

TB有難うございました。m(__)m
データをまとめるの、大変だったでしょ~~~。
mewは、こういうの、できないんですよね。^^;

まずはじっくり読ませていただきます。
そして、近いうちに、記事で紹介させてくださいね。
では、お元気で・・・。

2018/05/13 (Sun) 20:10 | EDIT | REPLY |   

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