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沖縄県知事選の結果に思う~各社情勢・出口調査の分析~

B4

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※「沖縄県知事選の結果に思う〜各社情勢・出口調査の分析〜_サプリメンタル」をエントリーしました。宜しければ本エントリーを詠んだ後で一読ください。


 検証に時間がかかり遅くなってしまったが、玉城デニー氏の勝利に終わった9/30の沖縄県知事選について、メディア各社の情勢調査と出口調査のデータから、私的な分析結果を残しておきたいと思う。

 このエントリーの目的は、沖縄県知事選挙期間中に私がツイートした情勢分析(可能ならそれにプラスして戦略の方向性)が正しかったのか否か検証することと、それにより、今後の選挙(直近の一番の対象は来年の参院選)の戦略立案の礎とすることである。

 それでは本題に入るが、まずは選挙期間中に私がツイートした情勢分析を列記しておきたい。(戦略については前回のエントリー「6/26-9/30のツイートまとめ」の上から18個目~25個目を一読ください。)

2018/9/14
(1)世代交代の影響と同時に公明党の組織票(約8万票のうち6万票は佐喜眞氏)の影響の2つが大きい
(2)投票率が65%以上、それも18~40代よりも50代以上の投票率が高く無いと玉城氏は負ける可能性が高い
 (2-1)この世代(18~40代)は沖縄に限らず自民党支持が多い
 (2-2)基地問題では(18~40代の)沖縄県民は五分五分か少し自民党寄り
 (2-3)玉城氏がどのくらい切り崩せるかだが、短期間では難しいのではないか?

2018/9/17(以下の琉球新報の情勢報道内容に対して)
沖縄知事選 玉城氏と佐喜真氏が接戦 世論調査、態度未定も多く」(琉球新報 2018年9月17日 06:00)
(3)今回は「投票率が上がれば玉城氏有利」と言う訳ではない

 また、参照した主要なデータは以下である。

沖縄知事選 玉城氏と佐喜真氏が接戦 世論調査、態度未定も多く(琉球新報、OTV沖縄テレビ放送、JX通信社の3社合同電話世論調査)」(琉球新報 2018/9/17)
当選の玉城氏、無党派層の7割支持 沖縄知事選出口調査(朝日新聞社、沖縄タイムス、QAB琉球朝日放送の3社共同出口調査)」(朝日新聞 2018/10/1)
玉城デニーはこうして勝った(NHKの期日前&選挙当日の出口調査)」(NHK政治マガジン 2018/10/3)
期日前日(9月29日最終報告)(PDF:41KB)」(沖縄 選挙管理委員会)
知事選投票確定(PDF:39KB)」(沖縄県選挙管理委員会)
【総計】平成30年住民基本台帳年齢階級別人口(都道府県別)」(総務省)
平成22年知事選年齢別投票率(参考)

 それではここから検証結果について書いていきたい。

 【表1】に期日前から選挙当日の投票者数と投票率の推移を示す。

 今回の知事選でまず目についたのは期日前投票の異常な多さだ。これは台風の影響もありかなり特殊な事例で、当日投票よりも期日前投票が多くなることは今後もあまり無いだろうと思う。

 そして、マスメディアの出口調査が発達した現状で期日前投票が増えすぎることは、選挙戦に悪影響を与える可能性も考えなければならないと思う。

【表1】期日前投票者数、選挙当日投票者数、投票率の推移
期日前投票者数(累計) 選挙当日 合計
9月16日(日)現在 9月23日(日)現在 9月28日(金)現在 9月29日(土)現在 9月30日(日)
投票者数 20,889 95,143 405,864 406,984 318,270 725,254
投票率 1.82% 8.30% 35.39% 35.49% 27.75% 63.24%

 マスメディア各社の出口調査から、【グラフ1】に投票者の支持政党を、【グラフ2】~【グラフ4】に年代別の投票先を示す。(※グラフが見難い場合はクリックで拡大できます。)

【グラフ1】                            【グラフ2】                            【グラフ3】
期日前と当日の投票者支持政党 期日前投票_0914-0921 年代別の投票先 当日投票_0930 年代別の投票先
(注1)自民・公明・維新・希望の4党の支持層

【グラフ4】
期日前_当日投票_0914-0930 年代別の投票先

 これらのグラフから判るのは、期日前投票(の特に前半~中盤)の佐喜眞氏への投票率の高さだ。年代別でも50代までは佐喜眞氏が圧倒している。

 しかし最終的に玉城氏が勝利できたのは、当日投票のグラフで解る様に、(特に40代以上が顕著だが)30代以上で玉城支持に傾いたからだと思われる。データには無い期日前後半からこの流れが始まり、投票数の割合も期日前後半と当日で8割を超えていることが、予想外の8万票差の勝利に繋がった一因だと思う。

 【グラフ4】には、本誌で独自に推測・計算し、期日前投票と当日投票を合わせた年代別投票先のグラフを作成してみた。

 (2)、(2-1)、(2-3)の情勢分析で、18~40代までは佐喜眞氏が優位と予測していたのだが、結果は18~30代までが佐喜眞氏優位、それもこの年代でも思ったよりも玉城氏が健闘したと思う。


 情勢分析の肝である年代別の投票率がどうだったのかは、残念ながらどこにもデータが出ていない。マスメディアの出口調査でもこればかりはなかなか調査が難しいと思うので、沖縄県選挙管理委員会に期待しているのだが可能性は低いと感じる。

 そこで、以下の平成22年のデータから、傾向はそれほど変わらないと仮定して、今回の年齢別投票率を推測・計算してみた。

平成22年知事選年齢別投票率(参考)

 【表2】と【グラフ5】に今回(平成30年)の年齢別投票率推測結果を示す。

【表2】平成22年沖縄県知事選挙 年齢別投票状況(調査対象有権者数 120,990人(当日有権者総数の約11.32%))から推測した平成30年の年齢別投票率
年齢別 18~19 20~24 25~29 30~34 35~39 40~44 45~49 50~54 55~59 60~64 65~69 70~74 75~79 80~      現実投票率
当日有権者数(人)   8,721 9,402 10,014 10,837 9,838 9,830 11,028 11,640 9,420 6,520 7,133 7,834 8,773 120,990 1,068,195
投票者数(人)   3,356 4,360 5,186 6,179 6,075 6,450 7,370 8,064 6,961 5,002 5,477 5,546 4,406 74,432 650,362
投票率   38.48% 46.37% 51.79% 57.02% 61.75% 65.62% 66.83% 69.28% 73.90% 76.72% 76.78% 70.79% 50.22% 61.52% 60.88%
投票率   42.58% 54.51% 63.68% 68.09% 75.05% 64.99% 61.52%
今回の投票率推測 39.34% 43.52% 55.72% 65.10% 69.60% 76.72% 66.44% 63.24%
※平成22年の調査は、各市町村の標準的な投票率を示す1投票区を抽出しているため、実際の投票率の数値とは差がある。


 更に、この【グラフ5】年齢別投票率と先程の【グラフ4】年代別投票先を基に、年代別の投票数を計算し合計票数を実際の選挙結果と比較してみた。

 【表3】年代別の投票数(期日前+当日)推測に結果を示してあるが、ここまでの推測は当たらずとも遠からず、少なくとも「51%の真実」以上の確からしさはあるのではないかと思っている。(無効票の扱いが適切では無いため、誤差が大きくなっている部分もある。本質的には推測に推測を重ねていることが大きな誤差になっているのだが・・・)

【グラフ5】                                       ⇒          【グラフ6】
平成30年沖縄県知事選挙 年齢別投票率推測                                 平成30年沖縄県知事選挙 年齢別投票率仮定

【表3】年代別の投票数(期日前+当日)推測 【表4】年代別の投票数推測
※20代以下の投票率が55%と仮定
最終投票率(確定): 63.24% 最終投票率(仮定): 64.96%
佐喜眞 敦 玉城 デニー その他 佐喜眞 敦 玉城デニー その他
18-19 2,342 2,121 107 18-19 3,297 2,987 151
20代 35,082 30,593 1,829 20代 44,643 38,931 2,328
30代 52,163 50,559 2,073 30代 52,163 50,559 2,073
40代 63,896 69,262 2,503 40代 63,896 69,262 2,503
50代 58,273 64,117 2,301 50代 58,273 64,117 2,301
60代 54,856 87,196 3,881 60代 54,856 87,196 3,881
70代 53,022 80,887 3,144 70代 53,022 80,887 3,144 佐喜眞ー玉城
合計(人) 319,634 384,736 15,839 合計(人) 330,151 393,940 16,382 ▲ 63,789
合計(%) 44.38% 53.42% 2.20% 合計(%) 44.59% 53.20% 2.21%
実際の結果(人) 316,458 396,632 7,120 実際の結果(人) 316,458 396,632 7,120 ▲ 80,174
実際の結果(%) 43.94% 55.07% 0.99% 実際の結果(%) 43.94% 55.07% 0.99%
得票差の縮小数 16,385


 ここからは更に怪しい推測に入る。

 まず、(3)の「今回は投票率が上がれば玉城氏有利」と言う訳ではない」についてだが、これは若年層の投票率が上がることを意識して呟いたものである。(若い人たちには投票に行って欲しいと呟きながら、実は投票率が上がったらまずいと思っていた自己矛盾・・・)

 上記の【グラフ6】と【表4】に、20代以下の投票率が55%に延びたと仮定した場合の結果を示す。

 この場合、全体の投票率がほぼ65%になり、佐喜眞氏と玉城氏の得票差は1万6千票ほど縮まり6万4千票になる。


 次に、(2)の「投票率が65%以上、それも18~40代よりも50代以上の投票率が高く無いと玉城氏は負ける」についてだが、投票率は63.24%で変わらず、30代と40代の投票先比率が20代と同じと仮定した場合の結果を、【グラフ7】と【表5】に示す。

  この場合、佐喜眞氏と玉城氏の得票差は3万5千票ほど縮まり4万5千票になる。

⇒【グラフ7】
期日前_当日投票_0914-0930 年代別の投票先仮定

⇒ 【表5】年代別の投票数推測
   ※30代と40代の投票先比率が20代と同じと仮定
最終投票率(確定): 63.24%
佐喜眞 敦 玉城 デニー その他
18-19 2,342 2,121 107
20代 35,082 30,593 1,829
30代(仮定) 54,462 47,493 2,840
40代(仮定) 70,503 61,482 3,676
50代 58,273 64,117 2,301
60代 54,856 87,196 3,881
70代 53,022 80,887 3,144 佐喜眞ー玉城
合計(人) 328,541 373,890 17,779 ▲ 45,349
合計(%) 45.62% 51.91% 2.47%
実際の結果(人) 316,458 396,632 7,120 ▲ 80,174
実際の結果(%) 43.94% 55.07% 0.99%
得票差の縮小数 34,825


 次に、(1)の「世代交代の影響と同時に公明党の組織票(約8万票のうち6万票は佐喜眞氏)の影響の2つが大きい」についてだが、公明党の組織票を2017年衆院選の比例代表得票数から、今回の県知事選も108、602票と仮定し、90%が佐喜眞氏に投票した場合と70%に留まった今回の結果を比較してみた。

 結果を【表6】に示す。

 もし公明党組織票が離反せず90%が佐喜眞氏に投票していたら、佐喜眞氏と玉城氏の得票差は2万1千票ほど縮まり5万9千票になる。

【表6】沖縄県の公明党組織票の影響考察
2017年衆院選(人) 108,602
2018年県知事選(人) 108,602
佐喜眞 敦 玉城 デニー その他 佐喜眞ー玉城 佐喜眞 敦 玉城 デニー 佐喜眞ー玉城
琉球新報からの投票先割合推測 70.40% 5.40% 24.20% 実際の得票数 316,458 396,632 ▲ 80,174
琉球新報電話調査からの投票者数 76,456 5,865 26,282 70,591
近年の実績からの投票先割合推測 90.00% 5.40% 4.60% 近年実績からの得票数 337,744 396,632 ▲ 58,888
近年の実績からの投票者数 97,742 5,865 4,996 91,877
近年実績ー琉球新報電話調査 21,286 0 ▲ 21,286 21,286 得票差の縮小数 21,286 0 21,286


 仮にこれら3つの現象が同時に起こり重複無しに効果が働くとしたら、佐喜眞氏と玉城氏の得票差は7万2千票ほど縮まり8千票になる。

 つまり、(2)の「投票率が65%以上、それも18~40代よりも50代以上の投票率が高く無いと玉城氏は負ける」という情勢分析は、かなり良い線を突いていたのではないかと思う。

 この検証は、「都合の良い数字を引っ張ってきて弄ってみたら、良い具合に結果や自分の考えに合致しましたよ」程度のものかもしれない。

 ただもう一度言うが、私は「51%の真実」以上の確からしさはあるのではないかと思っている。


 さて、最後に2つ重要な意見を述べておきたい。

 まず野党共闘陣営(特に立憲民主党)には、今回の沖縄県知事選の結果は、今はまだ「沖縄や福島、新潟など特殊な事情の地域での特異な事例に近い」ことをきちんと認識して、奢らず努力を継続して欲しい。

 また、沖縄での勢いや沖縄県民の思いを全国に波及させるには、日々世論を分析し適切な戦略を取ることが必要不可欠だ。地道な努力無くして政権奪還など夢のまた夢であると肝に銘じて欲しい。

 そして、普天間基地問題については以下のツイートを再掲しておきたい。


p.s.

 今回の分析では、このエントリーに使用しなかった検証結果やグラフが未だいくつかあるのだが、気が向いたら「サプリメンタル」として記事をアップするかもしれない???



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最終更新日2018-11-02
Posted byB4

Comments 1

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mew  
ご無沙汰しています

お察しの通り、本人も家族もバタバタ状態で、あらら~という感じの日々を過ごしております。
秋の新番組もゆっくり見られそうにないので、録画しないことにしました。 (ノ_-。)
あ、「下町ロケット2」は途中から、TVで見ましたけど。
う~ん、どうしようかな?これだけ入れとくかな?

記事のご紹介、有難うございます。
ゆっくり読んで、感想を書きます。

あ、前回、小沢一郎氏は、公明党の利用を考えていたと
おっしゃっていましたよね。
「確かに!」と思いました。
しかも、一回、解体させて、新進党に合体させたんですものね~。
やはり、おそるべし、小沢一郎・・・と改めて思ったmewなのでした。(@@)

また、来ます。(^^)/

2018/10/17 (Wed) 11:14 | EDIT | REPLY |   

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