51%の真実

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「新しい金融緩和の枠組み」の評判

 日銀の「新しい金融緩和の枠組み」の発表を受けて、21日の日経平均は315円高の16,807円、円相場も円安方向に振れたが、祝日明けの23日には、日経平均は53安の円16,754円、-0.78円高の101.02-03円/ドルと早々と効果が切れ、馬脚を現した感じになっている。

 これは、本質的にこれまでの政策と大きくはかわらないことと、日銀の取れる手段はほとんど無くなっていることを、市場が見透かしているということだろう。

 その証拠として以下に、今週末の日経新聞の2つの記事を引用した。黒田総裁はどんな気分で週末を過ごしているのだろうか?

(1) 9/23の「長期金利誘導は禁じ手か 日銀サイトは懐疑的」(日経新聞)
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 長期金利をゼロ%に誘導する日銀の新たな金融政策の枠組みは本当にうまくいくのか。将来のインフレ予想などに左右される長期金利の操作は困難との見方を日銀自身がホームページに記していることもあり、市場にはいぶかる声もある。<中略>
 長期金利は「経済の体温計」とも呼ばれ、その動きから将来の物価や経済の情勢に対する市場参加者の予想や財政規律に対するシグナルを読み取ることができる重要な指標だ。それを中央銀行が人為的にコントロールしようとすることは、体温計を壊す「禁じ手に等しい」(みずほ証券の上野泰也氏)との声は少なくない。<中略>
 時間の経過とともに市場に残る国債が少なくなり、政策の限界も近づいていた。国債の購入量から金利水準に政策の軸足を移したことは、緩和の長期化に対応するうえではやむを得ない変更だったといえる。<後略>
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(2) 9/24の「長期金利0%手探り マイナス0.055%に低下、上昇観測乏しく」(日経新聞)
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 日銀が新しい金融緩和の枠組みを導入したことを受け、金融市場では日銀の姿勢を試す取引が広がった。長期金利をゼロ%程度に誘導することを決めたが、市場は「多少のマイナスは容認する」とみて長期金利が低下。先進国では異例の長期金利の誘導策を巡り、日銀と市場の手探りの対応が当面続きそうだ。<中略>
 23日の債券市場では長期金利の指標になる新発10年物国債利回りがマイナス0.055%まで低下(価格は上昇)。21日に日銀がゼロ%誘導を決めた直後には一時、約半年ぶりにプラスに浮上したが、その後は金利が低下する展開になった。背景には「ゼロ%に近いマイナスなら日銀が容認する」(メリルリンチ日本証券の大崎秀一氏)との見立てがある。<中略>
 日銀は長期金利の低下について、当面は市場の動向を注視する。これまでの国債の大量購入で発行残高の4割超を保有しており、長期金利への影響力が強い。ただ今後も下げ止まらなければ、市場からの1回あたりの国債購入額を減らしたり、購入する国債の利回りに下限を設けたりして金利低下を抑える考えだ。
 長期金利をゼロ%に近づける切り札も用意している。特定の利回りを指定して国債を買う「指し値オペ」だ。だが市場機能を軽視した制度に取られかねず、市場では「あくまで金利が急変動した場合の緊急策」(国内証券)とみている。
 一方、海外投資家の影響が大きい為替市場では長期金利の誘導策が国債購入の減額をにらんだ動きとの見方も浮上した。「ステルス・テーパリング(隠れた国債購入の削減)への第一歩」。ゴールドマン・サックス証券はリポートでこう指摘。23日の東京市場では緩和縮小の思惑から金融政策決定会合前よりも円高の1ドル=100円台を中心に取引されるなど円高圧力が収まっていない。
<後略>
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 最後に、21日15時過ぎの黒田総裁記者会見の動画と会見要旨を貼付した。1時間6分辺りのロイターの記者の質問を聞いている時に、黒田総裁が含み笑いをしている。これは当日、市場の反応が良かったことを受けて機嫌が良かったのか、それとも皮肉的な質問が的を射すぎていて、思わず苦笑いしてしまったのか・・・

(3) 「LIVE!日銀総裁会見 マイナス金利軸に”総括的検証”か?」(日経チャンネル Powerd by USTREAM)

(4) 「日銀総裁記者会見要旨 2016年9月23日


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Category: 経済
Published on: Sun,  25 2016 00:02
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日銀 黒田総裁 会見 新しい金融緩和の枠組み 評判

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